- TOP >
- 隠れ不正咬合の1つ「切端咬合」
2021.08.19
注意が必要な歯並び隠れ不正咬合の1つ「切端咬合」

周囲は気付かない不正咬合
不正咬合(悪い歯並び)って、ガタガタの歯並びや口ゴボ(出っ歯)など、明らかに判断できるものばかりではなくて、一見キレイに見えても、実は不正咬合だと分類される歯並びがあることをご存知ですか?
今回は、そんな隠れ不正咬合の一つである「切端咬合(せったんこうごう)」についてご説明します。
切端咬合ってどんな歯並び?
「切端」は、歯科では歯の先端のことをいいます。「咬合」は、噛み合わせのこと。前歯の先端同士が当たって、噛み合わせている状態を「切端咬合」といいます。
なにが問題なの?
まず、理想の噛み合わせは、上の歯が下の歯に2~3mmほど覆い被さるのが正しい状態です。しかし、切端咬合は覆い被さっている量が0mmの状態。このような歯並びは、前歯同士が強く当たってしまい、前歯に大きな負担がかかってしまいます。
切端咬合の将来は・・・
そのような噛み合わせが長期間続くと、最悪前歯を失うことになり、奥歯でしか噛めない状態に。奥歯でしか噛めないようになると、次は奥歯に大きな負担がかかるようになり、全ての歯の崩壊に繋がってしまいます。
歯を支える骨が吸収する
歯が正しく噛み合わさっていないと、過度な力がかかり歯を支える骨が吸収してしまうこと(骨が痩せる)があります。
「咬合性外傷」といい、歯周病以外にも骨が吸収されてしまうことにつながります。
また、もともと歯周病に罹患されている方に咬合性外傷が起こっている場合、骨の吸収を促進させてしまいます。
顎関節症にも
先端咬合の場合、顎の関節にも負担がかかります。噛み合わせの悪さから顎関節症をまねくケースも多く、先端咬合もその一つです。
歯列矯正は見た目だけじゃない!
このように「切端咬合」のように綺麗に見える歯並びでも、噛み合わせに問題があると長期的に考えたときに多くの問題がでてきてしまいます。
あなたの歯並びや噛み合わせは大丈夫ですか?「歯並びに自信がなくて不安・・・」という方はお気軽にご相談にお越しくださいませ。
記事監修者:歯科医師 庄野太一郎
徳島県、昭和大学歯学部卒業。医療法人庄野市歯科診療所の理事長として、庄野歯科医院徳島院、庄野歯科医院北浜オフィスを開設。国際インプラント学会に所属し、インプラント治療の技術研鑽に努め、四国初のインプラントセーフティーマーク取得医院として認定。現在、関連書籍も出版。