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2021.02.22
装置のことパワーリッジとは?

インビザラインを使用される方だと、ほとんどの方に付くアタッチメントとは違って、実際に症例の対象でなければ知っている人は少ないのでは?と思うインビザラインの機能の一つ「パワーリッジ」について解説していきます。
パワーリッジの働き
歯根コントロール
実は、パワーリッジはインビザラインの進化の中で、アタッチメントの登場と同じタイミングで出てきたアライナーの機能です。(スタメンですね。)前歯の根っこを埋め込むこと、歯の傾きの移動を目的としています。形状的には、アライナーの前歯の表側に部分的に溝がほられています。
歯の先端のアライナーのゆがみをコントロールし、根の移動を効果的に行います。
リトラクション(後方移動)
症例の中で、上記の歯の根っこのコントロールと同時に、後方移動が必要な場合、パワーリッジが更に役立ちます。
パワーリッジが基軸となり、適切な力を加えることで、歯根コントロール×後方移動も正確に動かすことができるようになりました。
適応症例
簡単に言うとこの機能では、下記のような動きを強化できます。
・前歯の高さを揃える
・前歯の傾きを整えられる
そのため、適応症例としては、出っ歯の症例により正確にアプローチができるようになったと言えます。
装着するとどうなるの?

内側に突起があるなんて・・付けるとどうなるの?
実際の装着経験のある患者様の声を集め、独自でまとめてみました。
装着感
突起といっても、それ自体は小さく、装着感に特に違和感はありません。なんとなく、意識がいくせいか、他の歯が動いている時と同様、押されている感覚(根っこに向かっている感覚)を感じる方もいらっしゃいます。
見た目
突起は全く目立つことなく、気づかれません。ただ、歯とアライナーの間に少しの空間ができることから、その隙間に水滴がついた状態になることもあります。
その状態でも、目立つことはなく、お口をゆすげばすぐ解消します。
お手入れ
突起がある分、部分的に集中ケアは必要です。とはいえ、食事中はほんとどの方がアライナーを外されるので、目だった汚れの原因になることはありません。
「インビザラインG3」
2011年5月に、インビザラインG3が発表されました。インビザラインG3とは、システムの名称を指しており、〇〇フォンのようにこの後、G4,G5と発表され、現在ではG7まで進化を遂げることになります。(このお話は、次回以降で詳しくお話したいと思います。)
この発表と共に、前述したパワーリッジとアタッチメントも登場。いわばインビザラインの進化の始まりでした。
症例によっては、見かけない機能のため、少しだけマニアックなお話となりました。一人一人違う、歯科医師の診断によっても違ってくるアライナーの機能設定なので、一つ一つが大変興味深いです。
初診時に治療終了時のイメージがわかる
当院では、無料シュミレーションで、初診時に自身の歯並びがどのように変化するかをインビザラインの特徴と多岐に渡る機能をご説明しながら、患者様のゴール目標を目で見てわかる体験を提供しています。是非お気軽にご来院くださいませ。
記事監修者:歯科医師 庄野太一郎
徳島県、昭和大学歯学部卒業。医療法人庄野市歯科診療所の理事長として、庄野歯科医院徳島院、庄野歯科医院北浜オフィスを開設。国際インプラント学会に所属し、インプラント治療の技術研鑽に努め、四国初のインプラントセーフティーマーク取得医院として認定。現在、関連書籍も出版。